古くから薬草として用いられてきた歴史のあるドクダミだが、地下茎を横に伸ばして繁殖するため、一度生えるとどんどん増えていく繁殖力の強い植物だ。完全に駆除するには地下茎を掘り出して取り除く必要があるが、少しでも残っていると地下茎はそこから成長しはじめる。しかも地下茎は40cmくらいの深さにあるので、完全に取り除くのは不可能だということを経験上知っている。
特に繁殖力が強くなるのは花の咲く5〜7月で、花後には種ができて、こぼれ種からもどんどん増えていく。今では春になると庭のいたるところで繁殖するので花の咲く前に余分な場所はせっせと除草している。除草といっても地下茎は残っているので、一時地上から姿を消すだけだけのことだ。
そんな厄介者の雑草として扱われるドクダミも梅雨の季節に清楚で真っ白な花が咲くと「すがすがしくて美しいなあ」と思う。友達に一株もらって鉢に植えて置いた八重咲きと斑入りの葉の五色ドクダミも、いつの間に地上で増えて梅雨の季節を彩っている。(2024.6.30)