アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.129

「可愛い訪問者」

キジバト

このところ毎朝わが家の庭にキジバトがやってくる。毎朝来るということは、我が家の庭がよほど気に入ったのか。何を食べに来ているのか観察して見ると、落ちているツバキの実をつついたり、ミミズを食べたりしている。あまり手入れしていない雑草だらけの庭が、かえって自然のままで気にいっているのか。足腰が痛くなるので庭の手入れを一日1時間に限定して、あとは自然に任せている。最近の働き方改革で時間制限をしているわけではない。

キジバトの名前の由来は体色がメスのキジに似ているからと言う。かつては里山や村はずれの林に生息していたので山鳩の別名もあるが、1960年代以降、狩猟が制限されるようになってから人間を余り恐れなくなって都市部に生息するようになったという。日本の街中でよく見かけるハトは大きく分けて「ドバト」と「キジバト」の2種類だが、よく似ているが全くの別種だそうだ。ドバトは体色もいろいろで鳴き声が「クックック」だが、キジバトは「ホッホー」「ポッポー」だ。人間に対する警戒心はドバトは人間が近づいても逃げないので、足で踏んづけそうになることもあるが、一方のキジバトは近づくとすばやく逃げるが昔に比べると警戒心がなくなって来た。

そういえば庭に来るキジバトはいつも一羽だけだ。メジロもよくくるが必ず番(つがい)でやって来る。カラスも番で行動していることが多い。キジバトは繁殖がうまくいかなかった場合は一シーズンで番を解消する場合もあるらしいという。そういえばカラスも最近は一羽で行動しているのが多いような気がする。人間社会だけでなく、鳥の世界も離婚が増えたのか、独身貴族が増えたのか。男女(オスメス)の仲は他人にはよく分からない、余り詮索はしないことにしている。(2024.4.7)

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