アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.128

「スミレ咲く」

スミレ

いよいよ私の大好きな春の「野の花の季節」がやって来た。タンポポ、スミレ、ホトケノザ、オドリコソウ、カラスノエンドウ、ムラサキケマン、オオイヌノフグリなどなど・・・。数えたらきりがない。私の大好きなスミレの群生地に行ってみたら、すでにたくさん咲き始めていた。、スミレの仲間は世界中で400種類以上、日本でも80種類以上あると言われる。写真のスミレはタチツボスミレだろうか、一番多く見られるごく一般的なスミレだ。

〜「山路来てなにやらゆかしすみれ草」松尾芭蕉〜

スミレは山道のやや明るいところによく生えている。しかし、気を付けて見ると、石垣の隙間やコンクリートの割れ目などでも花を咲かせているのをよく見る。スミレの種子には「エライオソーム」というジェリー状のアリの好物が付いていて、アリが巣に持ち帰ってエライオソームだけ食べて種子はゴミとして巣の外に捨てられる。アリの行動によってスミレの種子は見事にコンクリートの隙間にも蒔かれているのだ。アリのゴミ捨て場にはほかにも植物の食べかすなども捨てられていて、水や栄養分が意外に豊富なのだ。こうして植物と生き物は持ちつ持たれつで生きている。

20年ほど前に花粉症がひどかった時は、春は憂鬱で嫌いな季節でしたが、最近は免疫ができたのか、年齢で鈍感になったのか花粉症がだいぶ治まって来たので助かっている。まだ多少は鼻水が出たり目がかゆかったりする程度で薬も飲まなくてよくなった。まもなくソメイヨシノの開花だ。暖かくなったと思ったらまた冬に逆戻りで、桜もいつ咲いたらいいのか迷っているようだ。(2024.3.17)

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