アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.126

「ノスリの幼鳥」

ノスリ

私はほぼ毎日佐鳴湖公園にウオーキングに行くのが運動を兼ねた健康法になっている。その中の楽しみの一つに野鳥との出会いがある。最近の楽しみはよく見かける「ノスリ」との出会いだ。ときどき西岸の真ん中あたりで出会うが、どうやら林の奥の木の上に巣があるらしい。高い木の枝に止まっていることが多いのでスマホではなかなか写真が撮れない。

ノスリは全長55センチ前後、翼を広げると130センチ前後の、トビより少し小さめのタカ科の猛禽類だ。褐色の毛に模様がありネズミやモグラを主食とし、時にはカエルやトカゲ、鳥類も食べることがあるという。木の上や空中に一時停止して、獲物を見つけると地面すれすれに滑空して獲物を捕らえる姿が「野擦り」の和名の由来になっている。

2月の初めにウオーキングに行ったら、遊歩道の途中でカメラを構えている2人組に出会った。こんなところにカワセミはいないはずなのに、何を狙っているのだろうと近づいて驚いた。なんと褐色の大きな野鳥が一羽道端にうずくまっていた。2人に聞いてみたらノスリの幼鳥で、カラスか何かに襲われて左目がつぶれて飛べなくなっているらしいという。幼鳥と言っても毛がふさふさして結構大きかった。貴重なノスリの幼鳥の姿をスマホで至近距離で撮って来た。

そうこうしていたら、誰かが連絡したのだろうか、野鳥を保護する2人組が網と籠を持参して捕獲していった。どうやら動物園で保護してもらうらしい。ウオーキングを続けていたら時計台の近くでノスリの親鳥に出会った。きっとさっきの子供を探しているのだろうか、近づいたら湖の方へ飛んで行った。佐鳴湖公園をウオーキングしていると時々このような珍しい場面に遭遇する時がある。今回もめったに見られない貴重な体験ができて久しぶりに興奮して帰って来た。(2024.2.10)

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