アンドレの「路上観察日記」
遂にゴリラが街に現れる！？
近ごろよく街に猿が出てきたり、イノシシが現れて住民が噛みつかれたり怪我をしたという話がテレビや新聞のニュースでよく報道される。最近は山も人の手入れが行き届かなく荒れ放題。切れば切りっぱなしの坊主山、繁れば繁りっぱなしで間伐がされないので日当たりが悪くなり、健康な樹が育たない。餌となるドングリなどの木の実が少なくなっているという。生きるために仕方なしに餌を求めて人里へ降りてくるのだという。畑には果物や野菜がたくさんあることを知ってしまった動物たちの間で、たちまち口コミで広がってしまって、遂にゴリラも山から下りて人里に現れたらしいと聞いて、現場に駆けつけた。新川の市営駐車場の通りだ。
ゴリラはちょうどビルの外壁をよじ登っているところだった。私がそっとカメラを向けたら、気がついたゴリラはこちらを向いて牙をむいた。一瞬私は後ずさりしたが、この瞬間を逃してはなるものかとカメラを構え直してシャッターを押した。２、３回切ったところで気がついた。ゴリラは牙をむいてこちらを向いたまま微動だにしない。考えてみれば、動物園のゴリラが逃げたという話は聞いていないし、ゴリラをペットにしているという人の話も聞いたことがない。だいいち日本の自然界にはゴリラは生息していないはずだ。でも、なんで誰がこんなところにゴリラをよじ登らせたのだろう。（2011・6・21）