アンドレの「デジタルつれづれ草」81段

“2005年も間もなく暮れて行く”

「光陰矢の如し」と言うが、時の過ぎるの は早いもので、今年もあと1週間で終わり である。とうとう今年最後のつれづれ草に なってしまった。平成15年正月に「デジ カメで気ままにエッセイ」を書き始めて、 16年からは「デジタルつれづれ草」とタ イトルを改めて満3年、「石の上にも3 年」と言うが、我ながらよくも3年間書き 続けてきたものである。はじめは自分のパ ソコン技術の向上と苦手な作文を克服する 為の文章力の向上を目的に始めたエッセイ であるが、「継続は力」を実感している。 あんなに苦手だった作文が今では楽しく なってきたのには自分でも驚いている。

はじめは、すぐに書くネタも切れてしまう のでは、と思っていたが、興味の対象が 次々と広がって話の種が尽きることはな い。吉田兼好が書いた「徒然草」は、13 年間に亘って序段を除いて全部で243段 である。私の「デジタルつれづれ草」は、 「デジカメで・・・・」から丸3年間で通 算138編である。初期の目的はほぼ達成 した感はあるが、4年目以降も継続すべき か、どうしたものか思案に暮れている。所 詮私の自己満足のためである。付き合って 下さっている読者の皆さんもそろそろ飽き てきているのでは、と思ったりもする。

700年近くも前に、吉田兼好は徒然草の 150段でこんなことを言っている。 「何かの芸能を身につけようとする人は、 とかく、上手くできるようになるまでは、 なまじ何を習っているなどと人に言わぬよ うにしよう。内緒で十分に稽古を積んだ上 で上手になってから人前に出て芸を披露し た方が、はた目にも格好いいだろう。・・ ・・などと言うものだが、そんな了見の人 は一芸でさえも身につけることはできない ものだ。まだごく未熟な内から、上手な連 中の中に入って、バカにされても笑われて も恥ずかしいと思わず、なんと言われても 平気でやり過ごして稽古を続ける人は、天 性その芸の素質がなくとも、芸が途中で停 滞しないで、我流に陥らずに進歩してい く。そうやって年数を経れば、やがて才能 に恵まれていても稽古を怠っていた連中よ りぐんと上になって、ついには上手と言わ れるほどになり、芸の力も備わって、人に も名人と認められ、第一人者の名声を得る ようになるのだ・・・・省略」(現代語 訳)

700年前も現在も人間の本質は少しもか 変わっていない。私も吉田兼好の意見には 共感することが多い。下手でも才能がなく ても、努力すれば、才能があっても努力し ない人より上達するものである。あること に上達したいと思ったら、無理にでも自分 で自分にその課題を課す事である。他人に 言われた事には抵抗があっても、自分で自 分に課すなら反対する理由などはない。は じめは無理だと思っても、習慣になってし まえば意外と出来るものだということが分 かってきた。「人生は習慣である」はアリ ストテレスの言葉だ。以前つれづれ草で書 いたが、まさにその通りである。

私事だが2006年は更に忙しくなりそう である。しかし習慣になったエッセイは引 き続き書いていこうと思う。急に止めると 何か禁煙をしたみたいで寂しい気がする。 と言うより書きたい気持ちを抑えるのは精 神衛生上よろしくない。余り気張らずにい いネタを思いついた時にだけ気ままに不定 期に書こうと思っている。せめて吉田兼好 の243段には近づきたいものである。私 のつれづれ草は、必ず話の内容を表現した 写真や画像を入れることを条件にしてい る。これが結構大変ではあるが、写真や絵 を描く勉強にもなり、好きな分野なので苦 にもならず楽しんでいる。また、画像表現 の勉強の材料としては最適な方法であると 思っている。

つれづれ草を愛読くださっている方は現在 150名余りである。私の人生の大きな テーマの一つ「コミュニケーションづく り」の要でもある。コミュニケーションは 現代人にとって一番必要で大切なことのよ うに思う。勝手にネーミングさせていただ いている「アンドレメイト」の150名余 りの皆さんは私にとっては大切な心の友達 である。直接お会いしていない方も大勢い らっしゃる。いつかそんな皆さんとパソコ ンの中だけのオンライン上ではなく、オフ ラインでの出会いの会(通称オフ会と言 う)を計画して直接お会いする機会を作る ことも夢見ている。また来年もお付き合い いただける方はそのまま引き続きお楽しみ いただきたい。

それにしても今年の年末は寒い。各地で記 録的な雪に見舞われている。大雪で交通麻 痺や停電、交通事故多発など大きな影響が 出ている。地球温暖化といっても、冬はや はり寒いのである。22日の夜は浜松地方 でもこの時期珍しく沢山雪が降った。皆さ ん!風邪など召されないよう、お体に気を つけて良い新年をお迎えください。(2005・12・24)

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