アンドレの「デジタルつれづれ草」79段

“桜の花と紅葉が一緒に楽しめる!?”

紅葉と桜

紅葉をバックに満開の桜と柿の実と山茶花 が一緒に見られる不思議な世界

「小原村では桜の花と紅葉が一緒に見られ るよ」と、以前知人から聞いていた。そん な夢のようなところがほんとにあるのか と、半信半疑だったが、どうやら本当らし いことが分かった。一度行ってみようと 思っていたが、少し時期が遅いかも知れな いが今年は紅葉が遅れているからまだいい かも知れない、と期待しつつ、予定が空い ていた先週土曜日に思い切って行ってき た。最近私は、「思いついたらすぐに行 動」を座右の銘としている。(これも歳の せいか?)

旧小原村(現在、豊田市小原地区)へは2 0数年前に一度「和紙のふるさと」へ行っ た記憶はあるが道順は忘れてしまった。小 原村は和紙でも有名なところである。地図 で調べたら紅葉で有名な香嵐渓のある足助 町経由で行くのが近いルートのようだ。し かし、先々週作手村へ行った時に同じ道を 通った筈なのに曲がり角を間違ってしまっ た。しかも、山道は地図よりもかなり曲が りくねった道が続いていて相当時間をロス してしまった。おまけに小原村の近くで再 び分かれ道を間違えて反対方向に走ってし まった。途中道の駅で休んだこともあって 8時半ごろ出発したのに12時を過ぎても まだ目的地に着いていなかった。途中美味 しそうな蕎麦屋でもあったら寄ろうと思っ ていたが、山の中では一向にそれらしき店 もない。

助手席でかみさんが「今日もお昼ご飯を食 べ損なうかもね。おにぎりを持ってくるん だった。」と、私に聞こえるように独り言 を言っている。私とドライブするとよくこ ういうことがあるのだ。しかし、小原村に 入った途端に素晴しい景色が目に飛び込ん できた。いたるところで桜が満開である。 桜の花の隣にもみじの紅葉や枝いっぱいの 柿の実、山茶花が満開である。何とも不思 議な光景だ。小原村では秋にも桜が咲くと は聞いていたが、こんなに見事に咲いてい るとは思いも寄らなかった。私もかみさん もお腹が空いたのをすっかり忘れて桜見物 とデジカメの撮影に夢中になってしまっ た。

小原村の四季桜は1800年代に、藤本玄 碩という医師が名古屋方面から苗を求めて 植えたのが親木となって広まったと言われ る。普通の桜は春に一度だけ花を咲かせる が、小原村の「四季桜」は4月と11月前 後の2度花を咲かせる。小原村は四季桜を 村の木に制定し、その繁殖に力を入れてい るので、村のいたるところで四季桜を見る ことができる。10月桜という、秋に咲く 桜はところどころで見られるが、村中いた るところでこれほど見事に咲いているとこ ろは全国的にも珍しい。

小原村へ到着して「和紙のふるさと」へ直 行し、食堂で早速昼食に山菜そば550円 也をいただいた。既に時間は2時であっ た。お腹が空いていたこともあって結構美 味しくいただいた。この日は11月の最後 の土曜日、紅葉の行楽の終わりと言うこと もあって結構観光客も多かった。一通り見 物したところで田舎へ行くと必ずある五平 餅をいただいた。地方によって五平餅も形 や味噌味が違っていて楽しいものである。

帰りは行きと同じ道も芸がないと、別の道 を行ったら、また間違えてしばらく反対方 向へ行ってしまった。カーナビがない我が 家では助手席に搭載の「かーちゃんナビ」 が唯一の頼りだが精度がイマイチである。 おまけに田舎の山道は曲がりくねっていて 運転手の私も時々方向が分からなくなって しまう。この日の教訓は、知らない近道を 行くよりも、メインの大通りを走ったほう が結果的に早く着くということである。そ れでも、夕方7時10分頃には我が家に着 いて、風呂上りのビールをいただきなが ら、道の駅で買ってきた野菜やこんにゃく でゆっくり夕食ができた。

小原村は現在は平成の大合併で、豊田市小 原地区である。道順もしっかり覚えたの で、来年はもう少し時間に余裕を持って ゆっくり再訪問したいものである。皆さん の中でまだ小原村を訪れていない方は、来 年は是非桜と紅葉が一緒に見られる秋の小 原村を訪問されては如何でしょうか。私が 自信を持ってお勧めします。(2005・12・2)

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