アンドレの「デジタルつれづれ草」35段

“静岡県人ならお茶に強くなろう”

お茶摘み

新茶の季節はとっくに終ってしまったけれ ど、静岡県人ならお茶に強くなろう。・・ ・・と言う訳で、お茶について勉強してみ た。言うまでもなく静岡県は全国の45%の 茶を生産する日本一の茶の生産地である。 因みに2位は鹿児島県、3位は三重県であ る。 10年程前に次女の大学の卒論のテーマがお 茶に関する事だったので、菊川のある茶業 組合の工場へ製造工程の見学とお茶の知識 を仕入れに二人で行ったことがありまし た。静岡県では日本最大の茶園が広がる牧之原 台地、川根茶の大井川流域、本山茶の安倍 川流域、天竜川、太田川流域などで、特色 のある茶が作られ,いわゆる深蒸し茶の生 産地がある。渋くて苦い茶の改善策として 蒸し時間を長くしたところ、その香味が高 く評価された。関東、東京での評価が高 い。一方、関西では普通蒸しが中心。かぶ せ茶や、玉露の人気が高い。

茶の木は,大きくアッサム種と中国種に分 けられ、アッサム種はインド、アフリカな ど亜熱帯から熱帯地方で栽培され、寒さに 弱く紅茶に適している。中国種は比較的寒 さにも強く中国や日本など温帯地方で栽培 され、緑茶に適している。勿論私の勉強の 対象は中国種である。日本で初めて茶木が栽培されたのは今から 800年ほど前、佐賀県神崎郡東背振山 (ひがしせぶりやま)、日本の茶祖、栄西 (えいさい)禅師が宋から持ち帰った種子 から蒔いたとされ、「日本最初之茶樹栽 培」の記念碑が建っている。 お茶にもいろいろ品種があるが、何といっ ても一番人気は渋みがまろやかな「やぶき た」である。全国の栽培面積の8割を占め る。生みの親、静岡県の杉山彦三郎が竹や ぶを開墾した茶園の北側から選抜したこと が名前の由来である。他にも「ゆたかみど り」「あさつゆ」などがある。

茶は一般的に高温多湿で降雨量が多い地域 で沢山収穫されるが、大量に生産できるこ とと、品質の高さは必ずしも結びつかな い。茶は日光が当たる量が多くなるにつれ て渋み成分のカテキンが増える。その為日 照時間が長すぎると渋みが強く、香りの弱 いお茶になる。日本でよく銘茶の産地と言 われるところには、比較的冷涼で一日の気 温差が大きく、しかも大きな河川がある ところが少なくない。 昼夜の温度差が大きい大井川上流域の川 根、京都宇治川流域にある宇治などは朝夕 に霧が発生しやすい為、直射日光が遮られ る。その結果カテキンの生成が抑制され、 旨みの強いお茶が出来るとも言われる。

最近大学の研究などでお茶の効能が盛んに 発表されている。 (1)老化防止にビタミンEを上回る効 果。 (2)動脈硬化、高血圧・脳卒中予防に高 い効果。 (3)緑茶カテキンの発ガン作用抑制効 果。 (4)ビタミンCはレモンの5倍、健康で美 しい肌作りに。 (5)緑茶カテキンの殺菌作用で虫歯予 防、口臭を防ぐ など、まだまだ沢山の効能があるといわれ ています。 健康志向にあやかって飲料水メーカーも 様々なお茶のペットボトルを販売してい る。大手スーパーの食品売り場を覗いた ら、書ききれないほどの数がありました。 お茶、おーいお茶、生茶、健茶王、爽健美 茶、ウコン健康茶、ひきたて緑茶、まろ茶 「茶葉の功」、血糖値が気になる方に「健 茶王」、蕃爽麗茶、ほうじ茶「伊賀忍 茶」、その他「おーいお茶」シリーズで は、「濃い味」、「氷冷茶」、「会席ほ うじ茶」など・・・・・烏龍茶まで入れた らまだまだ沢山ありました。 ペットボトルのお茶がほんとに健康に良い かどうか知らないけれど、今や健康志向の 食品はどれも人気商品である。(2004・9・11)

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