アンドレの「デジタルつれづれ草」4段

“香りと色彩を愛でる<梅>”

ウメの花

“わが園に梅の花散るひさかたの 天(あ ま)より雪の流れ来るかも”(大伴旅人)

立春を過ぎてもまだまだ風は冷たいけれ ど、梅のつぼみがほころび始めると、“も うすぐ春だな!”という予感がして、トン ネルの向こうの明かりが見えてきたような 感じがして、“ホッ!”とします。我が家 の紅梅もチラホラ咲き始めました。 梅は桜と同じバラ科。原産地は中国の長江 中流、湖北省、四川省の山岳部と言われて いますが、日本に伝わって来たのは奈良時 代以降のようです。現在は春と言えば桜で すが、昔は桜よりも梅の花が日本を代表す る花でした。万葉集には桜よりも梅の歌の ほうが多く、118集も詠まれているそう で、桜の3倍もあるそうです。梅は花の美 しさもさることながら、やはり、その香り が主役のようです。 梅には大きく分けて、「実を取る梅」と 「花を観賞する梅」の2つがあります。昨 年私のエッセイで紹介した「川売の梅園」 は実を取る梅です。ここの梅園は開花が遅 く、例年3月初旬か中旬、しかし、その年 の気候によって随分時期が変わるので、今 年の開花はいつになるのでしょう。きっと 今年も楽しみにしている人も多いのではな いでしょうか。

私の子供の頃は、おやつなんて余りない時 代でしたから、よく梅干をおやつ代わりに 食べたものです。中の種を割って食べたり しましたが、「種を食べると頭が悪くなる よ」と親から注意されたりしました。私の 頭が悪いのはその時の影響かも知れません ね。・・・・・そんな事は無いか。・・・ ・・しかし生の青梅を食べると特に幼児は 中毒を起こすようですから注意が必要で す。 昔から梅の加工食品と言えば「梅干」です ね。ほんとに梅干は身体に良いのでしょう か。・・・・・・人間の身体を健康に保つ 為には、血液が常に弱アルカリ性であるこ とが必要だそうです。梅干や梅エキスに含 まれているすっぱさの素「クエン酸」を主 体とする有機酸が体内に入ると、血液をサ ラサラにして弱アルカリ性を保ち、食欲増 進、疲労回復、最近ではガンの予防、老化 防止にも効果があるとか。・・・・一日一 個梅干を食べましょう。・・・・・ 我々の年代になると、血液サラサラとか、 ガンの予防、老化の防止に良いとか言われ ると弱いですね。(2004・2・6)

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