アンドレの「デジタルつれづれ草」2段

”豊岡村の「花咲乃庄」を初めて訪ねてみま した”

花咲の庄門前

もう、ご存知の方も多いかもしれません。 天竜川、浜北大橋を渡って、「とりたて元 気村」で野菜を買ったら、北へ2.5キロ 程行くと、昔の庄屋の屋敷を整備して、3 年ほど前から資料館やギャラリー、そば・ 和風喫茶“一貫”を開業している“花咲乃 庄”があります。 ここの当主、大箸家は、近世末期には、造 り酒屋として栄え、金融業も営み、庄屋も 務めた天竜川流域では知らない人が無いほ どの旧家です。金原明善とも深い関係が あったといいます。 現当主の大箸晴康氏は昭和15年生まれ、 本田技研で永い間開発機種のチーフリー ダーを務めた人物。3年ほど前、定年を機 会に地元に戻って、この貴重な庄屋の屋敷 を整備、多くの人が来て見て触れる事で、 “故人の知恵に学び未来を考え、自分の花 を咲かせるきっかけになること”を願い、 ここを“花咲乃庄”と名付け、一般開放を したとのこと。 現当主の大箸氏は、アンドレメイトのS氏 と高校時代の同級生とのことで、昨年暮れ に紹介されて、何時か行って見ようと思っ ていました。

丁度1月11日(日)小国神 社に我が家恒例の遅い初詣に行った帰りに 寄ってみました。勿論これまた恒例の「と りたて元気村」で野菜を買ってからです。 それにしても「とりたて元気村」はこの日 は特別な賑わいでした。ここの「海老芋」 はきめが細かくて、特に絶品ですね。 当主大箸氏は元技術屋というより、物腰の 柔らかな人当たりの優しい、すっかり商人 らしい応対振りでした。名刺を交換した 後、私が「定年後にこんな素晴しい事が出 来るなんていいですね」とお話したら「家 内には反対されましたよ」と苦笑いされま した。奥さんにしてみれば、ご主人の定年 後の人生を自分なりに設計していたのに、 すっかり予定が狂ってしまったという事で しょうか。確かにお客商売はなかなか大変 ですからね。

この日は日曜日という事もあって、結構お 客さんが食事に来ていました。冬は回廊風 庭園も枯れて風情はいまいちでしたが、蕎 麦も、からっと揚がった天ぷらも美味しく いただきました。また、母屋やお蔵には江 戸時代からのお宝が沢山展示されていて結 構楽しめます。春の桜の季節、夏の菖蒲、 秋のドウダンツツジは特に美しい様です。 その頃又ゆっくり訪れてみようと思いま す。 私とほぼ同年代の方がこのように頑張って いると、つい応援したくなってしまいま す。皆さんもまだ訪れていない様でした ら、是非一度花の季節に訪ねてみてくださ い。(2004・1・23)

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