四季の花便り

引佐町黒淵の“ヒガンバナ”

ヒガンバナ

静岡県西部にお住まいの皆さんは良くご存知の奥山方広寺に向かう途中の引佐町黒淵の田んぼの中に、こんなにも見事なヒガンバナの群生があるとは知りませんでした。秋の彼岸の頃は一面が真っ赤に染まります。

「赤い花なら曼珠紗華(まんじゅしゃげ)」と歌われるようにヒガンバナの花は、日本の野生植物としては珍しくどぎついほどの鮮やかな紅色をしています。欧米では人気のある花も日本では血を連想するからか、忌み嫌う地方も多いとか。まるで体内時計が在るかの如く、毎年秋の彼岸の時期になると正確に花が咲きます。それも、葉の出るより先にいきなり茎が伸びて花だけが咲いて、僅かな期間に萎んで実を結ばないのも不吉な花とされる理由かも見知れません。(2003・9・18)

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