アンドレのフォト・エッセイ「青春日和」No.100

“いつの間にか金婚式が来てしまった”

2019年5月23日は私とかみさんの結婚50年、金婚式の日だった。遠い将来のことと思っていたら、いつの間にか来てしまったというのが率直な感想だ。かつての赤の他人同士が結婚して同じ屋根の下で暮らし、3人の子どもを無事一人前に育てて半世紀、ここまでお蔭で二人とも大病もなく、77歳と73歳になった。お目出度いことである。子どもたちがいつものように5月の連休に孫たちを連れて遊びに来た。

5月2日の夕方、「ホテルでみんなで一緒に食事をするように予約しといたからね」と言われて、娘の婿さんが運転する車に乗せられて駅前のホテルの中華レストランに行った。「たまには少し豪華にホテルの食事もいいかな」と思っていたら、「金婚式おめでとう!」と言われて乾杯と共に孫たちからもお祝いのメッセージカードをもらった。「そうか、ちゃんと計画してくれていたのか」と感激した。思いがけない祝いの席で美味しい中華料理と紹興酒をいただいていい気持になってしまった。

ちょうど金婚式の5月23日から26日まで、私とかみさんの予定が何とか空きそうなので3月にJTBにお願いして念願の3泊4日の東北旅行を計画していた。3年前にかみさんが古希の祝いに子どもたちからもらっていた旅行券も使う機会がなくてそのままになっていた。2人とも貧乏暇なしで旅行に行く日程がなかなか取れなかったが、今年は結婚50年の節目の年に思い切って記念の金婚旅行に行くことにした。静岡空港からの飛行機の便がないので新幹線で行って現地はレンタカーで回ることにした。第1日目は東北新幹線一の関駅からレンタカーを借りて平泉の中尊寺、毛越寺、花巻温泉泊。第2日目は宮澤賢治記念館と関連施設訪問、八幡平温泉泊。第3日目は八幡平の山頂散策、田沢湖畔泊。第4日目は角館武家屋敷散策、盛岡駅でレンタカーを返して再び東北新幹線に乗って帰って来た。4日間の天気は上々でホテルでは金婚祝いのお酒のサービスをいただいて、おかげで楽しい思い出の旅行ができた。(2019・5・28)

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