アンドレのフォト・エッセイ「青春日和」No.88

“ピロリ菌除菌”

健康が第一なので、毎年必ず年1回の人間ドッグに掛かっている。お蔭で今のところ命にかかわる症状は見つかっていない。しかし、昨年胃カメラ検査で「慢性胃炎ですね」と言われて「一度ピロリ菌の検査を受けたほうが良いかも」と言われていた。そこで今年はピロリ菌検査を受けてみた。その結果は、案の定慢性胃炎は言われたが、ピロリ菌検査はマイナス判定だったので安心した。続いて先生は「判定は一応マイナスですが、ピロリ菌の疑いがないわけではない微妙な判定なので、もう一度検査したほうがいいですよ」と言われて、地元の病院の紹介状を渡された。

早速、いつもお世話になっている町内の内科医院に行ってピロリ菌の検査をしてもらった。朝食抜きでの呼気テストを行った。3週間後に検査結果を聞いたら、やはり高い値の陽性反応だった。「除菌をしますので、7日間毎日朝夕食前30分に必ず飲み続けてください」と、ランサップという錠剤セットを渡された。「除菌が済んだら3か月後にもう一度呼気テストを行って、除菌ができたか調べます」と言われ、 いま除菌の錠剤を呑んでいる。「1回目の除菌で成功する人は75%、2回目の除菌で95%は除菌に成功します」と言われた。

ピロリ菌というのが一般的に言われるようになったのは最近のことだ。名前はピロリと可愛いが、胃の中に住みついて胃の壁に傷をつける細菌で、発見されたのは1980年代のこと。ピロリ菌除去療法に健康保険が認められたのは2000年になってからだ。ピロリ菌は食べ物や飲み物から感染しやすく、上下水道の普及率が低い衛生状態が悪いところで菌が発生しやすく、特に発展途上国で感染率が高く、先進国では感染率が低い。とネットで調べたら書いてあった。戦後の衛生状態が悪かった子どもの頃に感染して、そのまま私の胃の中に棲みついていたのか。50代以上では70%以上が保菌者だそうだ。胃潰瘍や十二指潰瘍、胃炎の原因になることが確実で、胃癌の発生にも深くかかわっている、というので除菌をしたほうが良いそうだ。 私の場合は、胃潰瘍などの不快な自覚症状があるわけではないが、胃癌の原因になるといわれれば、やはり除菌するに越したことはない。まだまだ人生やりたいことがたくさんある。(2015・4・7)

後日談:1回目の除菌では見事に失敗に終わりました。2回目は別の除菌薬で目出度く除菌に成功しましたが、なんと結果が出たのは11月末のことでした。それでも「毎年検査をしたほうが良いですよ」と言われました。ピロリ菌保菌経験のある人は生涯ピロリ菌からは完全には逃れられないようだ。

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