アンドレのフォト・エッセイ「青春日和」No.79

“第6回やらフェス”

「音楽の街はままつ」を宣言して“街中で音楽の祭りをやらまいか!”というので、2007年に「やらまいかミュージックフェスティバルinはままつ」、通称「やらフェス」が立ち上がって、今年で6回目になる。友人Sさんが実行委員の代表をしているので応援のつもりで、時間があれば、できるだけ聴きに行ってあげる。秋晴れの10月13,14日に開催され、街中の13会場で行われた。

「楽器の街」から「音楽の街」、物づくりの街から文化としての音楽を広めて根付かせようと努力している。「音楽の浜松祭りだ!」とうたっている割には、一般市民の関心はあまり盛り上がらない。この日も各会場を見て回ったが、駅前のソラモの会場はそれなりに賑わっていたが、他の会場は観客もまばらで少しさびしかった。会場も以前と比べて2割ほど少なくなっていた。松菱百貨店もサゴービルも解体されて、今は空き地になっている。駅周辺の空き地は無人の駐車場と化している。中心街の活性化が叫ばれて久しく、関係者は苦慮しているが未だに妙案がない。

お天気は上々なのにどうして観客が集まらないのか。物づくりの人間は損得で行動してしまうのか。街の中心街へ行くには結構交通費が掛るし、駐車場代も高いのは事実だ。ヨーロッパのように音楽を日常の文化として根付かせるには100年、200年でも足りない、世紀単位の歴史が必要なのだろうと思う。私も音楽を愛する者の一員として、日常生活の中でもっと音楽に親しむ、そんな文化が育ってほしいと思っている。(2012・10・15)

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