アンドレのフォト・エッセイ「青春日和」No.78

“異常気象”

「今日も全国的に高気圧に覆われ30度を超す真夏日となり、35度を超す猛暑日になるところもあるでしょう。上空には北からの寒気があり、南からは暖かい湿った空気が気圧の谷間に流れ込み、大気は非常に不安定な状態が続きます。雷雲が発生しやすく、急に局地的に大雨になる恐れがあります。落雷には十分注意し、山間部や川沿いでは急な増水に注意しましょう」… 連日のようにテレビの天気予報で同じような予報が繰り返される。

梅雨明けから連日猛暑が続き、入道雲がもくもくと立ち上がっている。時には真っ黒い雲になり、今にも大雨が降りそうな空になる時もある。洗濯ものを外に干して外出できない。つい先日、大阪で木の下で雨宿りをしていた女性が落雷の直撃を受けて亡くなったという報道があった。埼玉でも木の下で雨宿りをしていた小学生が重体になった。木の下での雨宿りは一番危険なようだ。7月から8月20日までで、全国で熱中症で病院に搬送された人が3万3千人を超えたという。コンクリートに覆われた都会は、昔よりも夏が暑くなったのも確かだろうが、エアコンの生活に馴れてしまった現代人は、暑さに弱くなっているのは間違いないと思う。わが家の2階の寝室は未だに網戸と扇風機のみで、エアコンは付けていない。

今年は1月は日本海側の雪国では記録的な寒波で大雪でした。4月には爆弾低気圧が日本を縦断し、各地で台風並みの突風や豪雨に見舞われました。5月には茨城県で大規模な竜巻が発生し、12キロにわたって民家や工場がなぎ倒されました。7月には九州地方を観測史上最大の豪雨が襲いました。雨が降る時は局地的に集中豪雨となり、雨が降ら無い地域は全く降らない。利根川水系ダムでは貯水率が39%にダウンし、取水制限が出ているという。アメリカの穀倉地帯では猛暑と干ばつで、穀物、特にトウモロコシが枯れ果て、肉牛の餌が不足し深刻な状態だという。NASAの観測によれば、北極の海氷面積が過去最小になったという。このところ地球上の気候が極端化している。地球温暖化は確実に進行している。今や地球は人間の温暖化対策程度ではどうにもならない状態になっているのだろうか。(2012・8・25)

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