アンドレのフォト・エッセイ「青春日和」No.77

“2年ぶりの花火大会”

昨年は東日本大震災の影響で、全国各地のお祭りや行事の多くが中止になって、夏の風物詩の花火大会も軒並み中止、地元の有名な花火大会は全部中止になってしまった。1年が過ぎて今年は2年ぶりにすべての花火大会が復活した。佐鳴湖花火大会は小規模であるが地元の住民にとっては夏休みの楽しみの一つである。夕方7時半から8時半まで1時間の饗宴である。夕食が終わって夕涼みをしながら見物するのにちょうど適当な時間である。今年は快晴で風が適当に吹いて気持ちのよい花火日和になった。

夕食が終わって7時過ぎにぶらぶら歩いて、今年は段子川の河口付近に行ってみた。橋の上は既に大勢の見物客でいっぱいだった。橋を渡って、もう少し湖に近い芝生の丘の上で腰を下ろすことにした。ここも先客で結構いっぱいだ。目の前を遮るものもなく花火見物には最高の場所だった。やがて辺りが暗くなって、7時半ジャストに花火が始まった。昔は2時間くらいかけてやっていたが、花火と花火の間合いが長くて、待ちくたびれた頃に次の花火が揚がるので、途中で帰ってしまったりした。その後いつの頃からか一時間限定で行うようになって、間合いなく花火が上がるようになって退屈しなくなった。

小さな花火の合間に大きな花火が揚がって、まわりが歓声で賑やかになる。15分おきぐらいにスターマインが上がって、また一段と歓声が大きくなる。今年は風が適当に吹いて花火の煙がすぐに流れるので花火が煙で隠れることもなくきれいに見えた。また見物するにも蚊に刺されることもなく良かった。8時半ちょうどに豪華なスターマインが上がってすべての饗宴が終了した。観客が一斉に帰るので帰り道もいっぱいだった。2年ぶりの良い天気に恵まれ大いに盛り上がった佐鳴湖の花火大会だった。2日後には孫たちが夏休みでやって来るという。またわが家も半年ぶりに賑やかになる。(2012・8・4)

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