アンドレのフォト・エッセイ「青春日和」No.12

“今、割り箸が危ない!?”

お箸
こちらは安全な高級お箸セットのいろいろ

毎日の生活の中で何気なく使っている割り箸。小さいけれど我々日本人にとって、箸は日常生活にはなくてはならない道具の一つである。休日にドライブに行く時、ハイキングに行く時など、我々はよくコンビニやスーパーでおにぎりやお弁当を買って持っていく。はじめから割り箸が付いているものもあれば、「お箸をお付けしますか?」と聞いてきて、「お願いします」というと、割り箸をタダで付けてくれる。そして行楽地で「おいしい!おいしい!」と言って、楽しいランチタイムを過ごしているのである。

しかし、・・・その割り箸を金魚の水槽に入れたら、中の金魚が8日で毒死した・・・と言ったら、あなたは驚くはずだ。割り箸にはオルトフェニルフェノールという防カビ剤や漂白剤など5種類の有毒な薬品が染み込んでいたのです。箸は食べ物と一緒に直接口に入れるものだけに怖い話です。日本の割り箸の99%は中国からの輸入です。最近北海道で中国製の土鍋から鉛やカドニュウムが溶けて漏れ出し、大騒ぎになりました。鉛は筋肉の衰弱、脳や腎機能障害など重大な健康被害の恐れがあります。海外では中国製の練り歯磨きの中に不凍液などに使用される有毒物質、ジェチレングリコールが含まれていることが判明し、数万本が回収されたと報道されています。歯磨きの話は最近日本でもありましたね。割り箸の毒がどれほど人体に影響するのかまでは知りませんが、大人から子どもまで使うものだけに、怖い話です。できるだけ使わないほうが良い気がします。最近の中国製品はこのような話が多く、注意が必要です。

近頃はそんな事情があるから、と言うわけでもありませんが、ちょっとした”マイ箸”ブームだそうです。自分専用の箸をバックに入れて持ち歩くのが 健康を気遣う現代人のエチケットと言うことでしょうか。毎日使うものであり、そんなに消耗の激しいものではないので、投資額は知れたものです。自分の健康は自分で守るしかありません。そう言う自分はまだ実践していないので余り偉そうなことはいえませんが。

割り箸の話はそれだけではありません。日本の割り箸の年間輸入量は約240億膳、日本人一人で年間200本の割り箸を消費していることになるそうです。その殆んどをコストの安い中国から輸入しているのです。本来、割り箸は家や家具を作ったときに出る余った木材や間伐材を使っていた筈が、日本人の高級志向により、中国は割り箸を作る為に森林をどんどん伐採するようになり森林破壊で洪水を引き起こすなど環境破壊につながっているのです。さすがに中国も、最近は森林伐採に批判が出て、やたら伐採できなくなり、ロシアから木材を輸入して加工しているようですが、世界規模から見れば地球の環境を破壊していることに変わりはありません。中国もコスト高から、最近、割り箸の値を上げてきているという。

最近はスーパーのビニール袋も有料化の傾向にあり、コンビニの弁当の割り箸も有料化される日が近いかもしれない。日本ではこうしたビニール袋や割り箸はタダで付いているのが当たり前のような傾向にあったが、環境破壊への反省が高まりつつあることから、みんなの意識を変えていかないといけない。スーパーへ買い物に行くときは、「マイかご」や「マイバック」を、行楽に出かけるときは「マイ箸」を持参しましょう。(2007・6・23)

「青春日和」トップ