“佐鳴湖カメラさんぽ”

今の形の佐鳴湖が出来上がったのは、今からおよそ2000年も昔の縄文時代。浜名湖と新川でつながっているので、満潮時には僅かではあるが海水が流れ込み、淡水魚の他、汽水の魚も見られる珍しい湖です。蜆塚遺跡に見られるように、縄文時代から貝の採集や漁業が行われ、かつては200人以上が佐鳴湖で漁業を営んでいました。昭和30年代まではワカサギ漁やシジミ採りができるほど奇麗だった佐鳴湖も、昭和30年代後半頃から周囲に住宅団地がたくさんできたことから急激に水質汚染が進み、遂に平成13年には千葉県の手賀沼を抜いて水質汚染度日本一のレッテルをいただいてしまいました。

〜遂にワーストワンから脱出〜
しかしその後、県や市、ボランティアの皆さんによる水質浄化対策や研究が行われて、官民挙げての水質浄化の取り組みが効果をあげたのでしょうか、平成20年11月21日、環境省より平成19年度の河川・湖沼・海域の水質測定結果の発表が行われ、佐鳴湖の水質が千葉県の印旛沼、茨城県の北浦を抜いて、下位から3番目となり、6年ぶりにワーストワンの汚名から脱却することができました。ただし「佐鳴湖の水質が良くなっているのは確かだが、今回は他の地域が悪くなった結果だ」とのコメントがあった。これからも水質浄化の取り組みはずっと継続して行うことが大切です。それには地域住民の理解と協力も必要です。

湖沼の環境は、単純に水質検査の結果のみで語るべきではありません。佐鳴湖は私達周辺の住民にとっては格好の憩いの場所として、昔からみんなに親しまれています。最近は遊歩道も整備されて、佐鳴湖を歩いて一周できるようになりました。佐鳴湖公園は休日ともなると、朝早くからウォーキング、ジョギング、サイクリング、魚釣り、芝生の上で昼寝する人、お弁当を広げる家族連れ、みんな思いおもいの休日を過ごす絶好の場所です。冬には渡り鳥の格好の休息地として、たくさんの水鳥たちが羽を休めています。そんな愛すべき佐鳴湖の四季をデジカメをポケットに入れて、ときどき散歩感覚で撮っています。訪れるたびに新鮮な四季折々の風景に出会うことが出来て楽しいものです。(季節ごとの佐鳴湖の風景をお楽しみください)

熟年ばかりではなく、もちろん若い夫婦連れ、恋人同士も散歩にやってくる。そう言えばわたしもこんな時があったなあ!・・・と遠い昔を思いだす。
自分の子どもは既にみんな独立して、今は愛犬を子どものように可愛がっている熟年も多く見られます。愛犬と散歩にきて、のんびり佐鳴湖を眺めている親子?がいました。
散歩をしている人は、まだまばらな早朝の佐鳴湖は、とても幻想的で美しかった。それでも、まだ薄暗いうちから散歩している人も結構いるものです。
春になると黄色いタンポポが咲き乱れます。佐鳴湖公園は一面がタンポポの絨毯を敷き詰めたように黄色に染まっていました。
最近では高齢化社会を反映して、熟年のご夫婦やグループのウォーキングが盛んです。ウォーキングの途中、ベンチで一休みするご夫婦がいました。そう言う私もその中の一人ですけどね。
木立の中にひときわ鮮やかな黄色いヤマブキの花が咲いていました。
ちょうど白いシャガの花が群生していてとても奇麗でした。
やはり春は菜の花と桜の花です。私の大好きな春の花の代表です。
地元の花の愛好家の皆さんが湖畔の花壇に奇麗な花を植えて、訪れる人の目を楽しませてくれます。
5月から6月に湖畔一面に咲く地味なヘラオオバコの花。もともとは欧州原産の帰化植物です。
ヒメジョオンが一斉に咲き始めました。雑草の花も良く見ると、とても可愛くて美しいものです。
5月から6月に湖畔の湿地帯に咲くキショウブの花。梅雨の季節には、やはりアヤメ科の花が良く似合いますね。特に黄色はひときわ色鮮やかで私の好きな色です。
佐鳴湖公園にはのら猫がたくさんいます。誰かが捨てた猫です。毎日猫にエサをあげているボランティアの方がいます。どちらも禁止されている行為です。しかし猫には何の罪もありません。
湖畔のお花畑に蜜を求めてアゲハチョウが飛んできました。佐鳴湖の湖畔は結構いろいろな虫たちが集まってきて、昆虫の宝庫でもあります
黄色は私の大好きな色、菜の花も私の大好きな花、咲いているとついカメラを向けてしまいます。
秋の彼岸の頃、湖畔の田んぼの稲も黄金色に色づき始め、真っ赤なヒガンバナがひと際鮮やかでした。
湖畔の田んぼの稲が黄金色に輝いて、稲刈りももう直ぐです。ユニークな案山子が数体秋空を睨んでスズメを見張っていました。
秋には湖畔の落葉樹が色づき始め、逆光に輝いた美しい影を池に映していました。
佐鳴湖に注ぐ川で一番大きな段子川の河口。ススキの穂が朝日を受けて美しく輝いていました。
同じく段子川の河口。紅葉が秋の空に美しい。昔はここで泳ぐ事が出来たほど水が綺麗でした。