アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.83

「木綿豆腐と絹ごし豆腐」

木綿豆腐と絹ごし豆腐

冷や奴豆腐の美味しい季節になりました。私の得意な料理は夏は冷や奴豆腐に冬は湯豆腐だ。料理と言っても冷やすか温めて、あとは薬味と醤油とカツオブシを掛けるだけ、誰でもできる。これにアジの干物でも焼いて、新潟コシヒカリの新米の炊き立てご飯に漬物があれば最高の食卓である。

古来より豆腐は精進料理として僧侶や長生きする人の多い地方で多く食べる習慣があり、長寿食と言われてきた。最近では欧米でも「tofu」と呼ばれ、健康食品として注目されている。特にアメリカでは肉の食べ過ぎによる肥満、動脈硬化、心臓病などの生活習慣病の改善に豆腐を利用した日本食がブームになっているという。

ところで豆腐には「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」があるのはご存知の通り。「木綿の布で濾したのが木綿豆腐」で、「絹の布で濾したのが絹ごし豆腐」だと思っていたら、そうではない。豆乳に凝固剤(にがり)を入れて一度固めたものを崩し、圧力をかけて水分を絞って再度固めて作る。この時に箱型に木綿の布を敷き、その網目が残っているのが木綿豆腐で、しっかりした食感と濃厚な味が特徴だ。

一方絹ごし豆腐は、豆乳に凝固剤を入れてそのまま箱型で固めて作ったのが「絹ごし豆腐」で、絹の布で濾してあるわけではない。水分を絞ってないので絹のように滑らかで柔らかく、舌触りが良いのが特徴で「絹ごし豆腐」と呼ばれる。冷や奴にするならこちらの方がよいかも。今日も暑いから冷や奴豆腐にしよう。(パソコンで描いた下手な冷や奴豆腐の絵)(2022.7.24)

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