アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.66

「除夜の鐘も騒音の時代」

除夜の鐘

コロナコロナで明け暮れた今年もいよいよ除夜の鐘を聞く年末が近づいてきました。しかし、近年は「除夜の鐘も騒音」と言われる時代になってしまいました。朝夕の時を告げるお寺の鐘も聞かなくなりました。「♪夕焼け小焼けで日が暮れて山のお寺の鐘が鳴る…」と歌われた童謡「夕焼小焼」も昔話になってしまいました。

コロナで中止になったが、浜松まつりも夜9時には終了しないと市民から苦情が寄せられるといいます。そういえば参議院補欠選挙や衆議院選挙の選挙カーの立候補者の名前を連呼するにぎやかなウグイス嬢の声も全く聞かなくなりました。

住宅街に幼稚園や保育園の建設計画が持ち上がると、周囲の住民から反対の声があがるといいます。「子どもの声がうるさい」というのが理由です。「必要なのは分かるが、うちの隣は困る」というのが言い分です。むかし3世帯で賑やかに暮らしていた時代は、そんな日常生活の騒音は当たり前でした。今は核家族化で年寄りだけで静かに暮らす時代になって、今までのそうした生活音が騒音になってしまいました。自分もむかしは騒いで遊んだ子供時代があったことは忘れてしまったのでしょうか?。困った問題ですが、なかなか解決策がありません。

さて、1年間、私の拙い「フォト・エッセイ」にお付き合い下さりありがとうございました。コロナは、日本ではいつの間にか沈静化して成りを静めていますが、「コピーミスが続いてコロナウイルスも自滅したらしい」との意見もありますが、原因はよく分からないようだ。それならいいですが、外国の状況をみると、オミクロン株とかいう新株も出現して、いつまた復活して猛威を振るうか心配です。年末恒例の「今年の漢字」が、明るい話題の「金」だったのはせめてもの救いでした。どうかコロナに負けずに良いお年をお迎えください。(2021.12.28)

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