アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.62

「靴選びは至難の業」

靴

スニーカーが一つだめになったので新しい靴をと靴屋に行くと、店内にはたくさんの靴が並んでいるが、色やデザインが気に入って「よし!これにしよう」とサイズを見ると、ほとんどがサイズ25からになっている。私の足のサイズは24.5と小さいため、最近ではいつも靴のサイズを探すのが至難の業となっている。靴一足を買うのにあっちのスーパー、こっちの靴屋に何度も足を運んでやっと見つけて買うことになるのだ。

戦後日本人の体格が良くなったからか、最近の多くのメーカーがサイズを25からしか作っていない。コストを重視する企業としては需要の少ないものは作らないのは当然だ。24.5を探すとなるとメーカーも限られ、色やデザインも限られてしまい、しかも、予算も限られるとなると、結局不満足のまま購入するしかない。やっとサイズを見つけて買った靴も、実際に歩いてみたら足に合わない場合が多く、本当に靴選びには苦労する。

靴は人間にとって地球との唯一の接点である。車のタイヤと同じで大げさに言えば命に係わる問題なのだ。しかも靴選びは健康問題にも大いに関係があり医学的にも重要なことなのだ。私は両足の小指の外側に魚の目ができ続ける50年来の持病を抱えている。風呂の中でヤスリで削ったり、魚の目を取る絆創膏を貼ったり、それはそれは長年涙ぐましい努力を重ねているが、いつの間にか、また魚の目ができている。靴が合わなくて痛くて歩けないことは日常茶飯事だ。皮膚科に行けば簡単に治るのだろうか?。魚の目で死んだ人はいないので未だに病院に行ったことはない。(2021.11.21)

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