アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.57

「オンブバッタ」

オンブバッタ

今ごろ庭ではオンブバッタがたくさん見られる。オンブバッタは「バッタ目オンブバッタ科オンブバッタ属」の正式名称で、日本全国の草地や畑などで普通にみられる。名前のごとく、交尾のため大きなメスの背中にオスが乗っている姿が、おんぶしているように見えるのでその名が付いた。お母さんが子どもをおんぶしていると思ったら、奥さんがご主人を背中におんぶしているのだった。交尾時以外でもおんぶし続けている仲の良い夫婦だ。体色が緑色と茶色のものがいるが、脱皮した場所の色が体色に影響するらしい。(写真はまさに交尾中のオンブバッタの夫婦)

バッタの仲間はイネ科の植物を好んで食べるが、オンブバッタは主に幅の広い葉っぱを好むようだ。それも新芽のような葉っぱではなく大きく成長した葉を好み、我が家ではシソの葉っぱにたくさんいる。このバッタの特徴として、出したフンを後ろ足で蹴飛ばす行動が知られ、自分のフンを身体の10倍(20〜50cm)も後ろ足のキックで飛ばすという興味深い行動だ。何でそんな行動をするのかよくわかっていないが、当然大きな体のメスのほうが遠くへ飛ばす。私はまだその行動を目撃していないので、今度じっくり観察してみようと思う。(2021.10.17)

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