アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.50

「佐鳴湖野外ステージ」

佐鳴湖野外ステージ

佐鳴湖公園の西海岸に小さな野外ステージがある。毎月2回ほど土曜日に趣味の音楽グループ2組がライブ活動を開催している。コロナ禍で昨年から音楽活動も自粛が続いているが、この程度の規模であれば密にはならず楽しめる。

いつも観客席の横に開催予定日が掲載された看板が立っている。地元の「佐鳴湖おやじバンド」と「37クラブ」という2つのグループだ。開催PRもこの看板程度なので、いつも観客は2〜3人のグループが3つ、4つに犬が一匹、ウォーキングの途中に聴いている立見の3〜4人程度。そのうちの1グループは出演者のグループだ。

音楽を生涯の趣味として活動している私にとっても、昨年からのコロナ禍には随分悩まされている。私が事務局を担当している「浜松市音楽文化連盟」という40年の歴史ある団体がある。市内の音楽グループが毎年春にアクト中ホールで「音文連音楽祭」を開催している。昨年は残念ながらアクトの閉鎖で中止となり、今年も4月に予定していた音楽祭は、浜松市の余りの急な感染拡大に苦渋の決断で自主的に中止した。そんな訳で中ホールの予約金うん万円が無駄になってしまった。

もう一つ私が代表を務めている市民アンサンブル「アンサンブルさなる」の活動も、昨年1年間は音文連の中止と佐鳴台協働センターの年2回のふれあいコンサートが中止になった。恒例の年末の雄踏の老人会での演奏会だけは中止にならず実施できたのは救いだった。個人的にも他の高齢者施設での演奏会やギター仲間の演奏会がことごとく中止となり、ひたすら練習のみの1年であった。

我々アマチュアの音楽活動は「残念」で済むが、演奏活動が生活の収入に直結するプロの演奏家は大変な思いをしていると聞いている。いつになったら普通の生活に戻れるのか?答えられる人は誰もいない。先進国では一番遅れているワクチン接種が唯一の頼りである。接種券の名簿にあった地元の掛かりつけ医は当面80歳以上が対象とのことで、まだ若い?私は対象外でした。ザザシティでの予約はスムーズにできて6月10日に第1回目を、7月1日に2回目の接種が無事終わり、すでに2週間が過ぎたので抗体もできたはずである。言われている副作用もなく医学的な予防対策は完了したが、何事もこれで完璧はない。あとはコロナ終息まで運を天に任せるしかない。

緊急事態宣言の中、コロナの感染拡大とは無関係に、オリンピック史上初めての無観客での「東京オリンピック2020」が間もなく開催される。「東日本大震災からの復興、新型コロナ感染症に打ち勝った明かし」の大義名分はどこに?(2021.7.18)

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