アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.36

「マイカーの買い替え」

トヨタノア

2006年10月に購入した私のマイカー(トヨタ・ノア)は、今年の10月の車検で15年になる。今は車も性能がよくなったので故障も皆無で、昔なら5年も乗れば買い替えていたが、今は10年以上乗り続ける人が多い。この車もまだ乗り続けられるだろうが、さすがに一部の部品が劣化して交換が必要と言われた。

今の車を買った動機はかみさんの兄弟夫婦を連れてドライブ旅行に行くのが目的だった。毎年3夫婦といとこを載せて8人で1泊旅行に行った。8人乗りのノアはこんな時とても便利だった。一番若い私が運転手になって10年以上続いた兄弟旅行も、寄る年波には逆らえず、連れ合いが1人、2人亡くなって、最後の姉夫婦も高齢化で一泊旅行に参加できなくなって一昨年で兄弟旅行も終わりになった。

そんなことで今の車は、アッシー君を担当する私には良きパートナーだったが、私もあと1年2か月で80歳の大台になるのを機会に、「事故を起こしたら責任が持てない、他人を載せるのはキッパリと止めよう」と心に決めた。15年目の車検が切れるのを機会に、コンパクトな車に買い替えて夫婦二人だけのドライブを楽しむことにした。

周りを見ると、すすんで自ら免許を返納する人もいるが、「反発して言うことを聞かない90代の父親に閉口している」という息子さんの話など、家庭内でトラブルを抱えている話をよく耳にする。70代後半の近所の奥さんは、「娘に家へ来るたびに言われて、ついに免許証を返納したが不便でしかたがない」とこぼして、今は電動三輪自転車に乗ってスーパーへ買い物に行っている。80代後半のある先輩の男性は、かみさんや娘に言われても反発していたが、孫に「おじいちゃん、危ないからもう運転止めて!」と言われて、すぐその日に免許証の返納に行ったという。誰でもかわいい孫には弱いものだ。

80歳代のマイカーを見ると後ろや横が凹んだり傷だらけになっているのが多い。みんな自宅の車庫などでバックをするときにぶつけたりしているのだ。自分は大丈夫だと思っていても、間違いなく運転感覚は衰え、注意力がなくなっている。私事だが昨年4月に無事認知症テストも合格して運転免許証が更新できた。車のない生活はまだ考えられないので、「自分はまだ大丈夫だ、もうしばらく頑張りたい」…と勝手に思っているが!?。(2021.2.15)

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