アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.30

「佐鳴湖にコウノトリがやってきた」

佐鳴湖のコウノトリ

2か月ほど前の新聞紙上で佐鳴湖にコウノトリがやってきたとの記事が載った。その後、行くたびに注意して探していたが出会うことができなかった。佐鳴湖を毎日のように写真取材している、あるブロガーの記事によれば、11月に何度もコウノトリを写真に撮って掲載しているから、どこかにいるはずなのだ。

いつものように佐鳴湖公園にウオーキングに行った12月14日の午後、そんなコウノトリとバッタリ出会うことができた。遊歩道からわずか10メートルほどの距離の新川の河口の倒木の上で羽の手入れをしていた。遊歩道にはカメラマンがズラリと20名ほどが盛んにシャッターを押していた。そんなことは承知の上か、カメラマンを見て見ぬふりをする堂々とした姿は、まるでポーズをとるモデルのようであった。サギやカモよりも気高い貴婦人の貫禄である。30分ほどカメラマン向けにサービスポーズをとると、一瞬のうちに山の上の方へ飛び去って行った。

足に鑑札を付けており、望遠レンズで撮っているあるカメラマンの情報によれば千葉県からやってきたらしい。ふだん鳥は被写体としていない私も、コウノトリの気品あふれた姿には感動した。佐鳴湖が気に入って住み着いてくれれば、これからもまだ会える機会はありそうだ。(2020.12.20)

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