アンドレのフォト・エッセイ「令和つれづれ草」No.22

「イナゴに感激」

イナゴ

バッタ亜目・イナゴ科「イナゴ」、漢字では「蝗、稲子」と書く。日本では稲を食べる害虫とされ、今では農薬でほとんど見られなくなってしまった。昔は貴重なタンパク源で、子どものころ田んぼに行って捕って来ては鍋で炒って食べた記憶がある。今でも信州などに行くと佃煮になって瓶詰めなどで販売されているが、結構高級食材である。

先日久しぶりに佐鳴湖にウォーキングに行ったら、湖畔のヨシを業者が一斉に刈り取っていた。刈り取られたヨシの束が岸辺にたくさん並べられていて、その中を見ると何やらピョンピョン飛び跳ねている虫がいた。よく見たら何とイナゴだった。久しぶりに見るイナゴの大群に感激した。田んぼにいなくなったイナゴが湖畔のヨシの茂みの中で大量に生き延びていたのだ。

もっとも、種類は違うようだが東アフリカやインドなどでは4000億匹とも言われる、空が暗くなるほどのイナゴの大量発生で農作物が食い荒らされて大変なことになっているらしい。繁殖力は相当なものである。日本までは来ないようだが、こんなに大量発生したら感激どころではないが。(2020.10.18)

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