最近のシニアのパソコン事情

このところ70〜80代の男女のシニアの方から時々こんな相談を受ける。「パソコンは持っているけど、ほとんど使っていなかったので操作を忘れた」「インターネットを見ているだけで、Wordを使って書類を作る方法が分からない」「新しいパソコンにしたら操作方法が分からない」「もう一度基礎から勉強したい」…理由はさまざまだが、パソコンは持っているが基本からしっかり勉強している人はほとんどいない。また「パソコンでこれをやりたい」という目的意識をハッキリ持っている人も意外に少ない。「とりあえずパソコンを持って教室へ来てみてください」と勧めている。

XP時代と今ではパソコン環境も様変わりして、「パソコンはインターネットに接続して使う」が基本になって、昔のようにパソコンを単にワープロ代わりに使うというわけにはいかなくなった。ネット環境が理解できないとパソコンそのものの理解が難しくなってしまった。これを初心者のシニアの方に理解させるのは至難の業だ。加えてOSもOfficeもバージョンが一人ひとり違っていたりする。ツールのボタンの位置が違っていたり、ツールの名前が変わっていたりしていて、一人ひとり「手取り足取り」の指導が必要になる。お蔭でこちらも大いに勉強せざるを得ない。周りに教えを乞う先生もいないので、分からないことは専らネットと参考書で調べる。15年前から独学で勉強してきたので楽しんでやっている。75歳くらいで引退しようと思っていたが、まだまだ当分引退する日は来そうにない。 (2016・7・5)