「キランソウ」シソ科キランソウ属、多年草、花期3〜5月

キランソウ

ちょっと日当たりの悪い庭の隅や道端、公園の木陰などによく生えている多年草です。紫がかった緑の小さな葉をロゼット状につけ、地面に這うように広がっています。シソ科の茎は断面が四角形になる傾向がありますが、キランソウは珍しく丸いのが特徴です。花は鮮やかな紫色で、中にはピンクの花もありますが、それはモモイロキランソウと呼ばれています。キランソウは別名「ジゴクノカマノフタ」と言われます。春の彼岸のころ、墓地に生えていることから、先祖の霊を封じ込めている地獄の釜の蓋と呼ばれる説と、地面に蓋をしているように広がっていることから地獄の釜に蓋をしているように見える、という説があります。また、キランソウは古くから民間薬として、鎮咳、去痰、止瀉薬、健胃、解熱剤として使われていることから、地方によっては「医者倒し」とも呼ばれています。

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