アンドレの「デジカメで気ままにエッセイ」No.56

“カルガモお母さんの子育て物語”

さあ!みんなママの周りに集まってちょうだい。時々怖いカラスのおじさんや猫のおばさんがやってくるから気をつけるのよ」「ひとりで離れて泳いではだめよ。みんな分ったわね。」・・・・そんなカルガモのお母さんの声が聞こえてくるようです。

5月30日に生まれた浜松城公園のカルガモのヒナが9羽、今朝もママの朝礼で注意の後、一斉にお散歩です。ママがどうして毎朝注意するようなったかと言うと、初めは10羽生まれたのです。でも、カラスか猫に食べられたのか一羽いなくなってしまったのです。

カルガモのお母さんは1人で残った9羽の可愛い子供を外敵から守りながら育てなければならないので大変です。お父さんは何処へ行ったのでしょうね。お母さんに子供を生ませただけで、子育てはお母さんにまかせっきりです。人間のお父さんにそっくりですね。特に誰かさんに似てね。

1時間ほどカルガモ母子を観察していました。お母さんカモは決して先に行ってしまう事はありません、一番遅い子のペースに合わせて後から付いていきます。池の上の高い木の枝にカラスがいると、お母さんカモは時々岩の上に乗ってカラスの様子を確認します。そして、子供達を岩陰の草の中に誘導してカラスから守っています。

いつまで見ていても可愛らしくて厭きません。この様子を私を含めて熟年の男女4人がずっと1時間余り見守っていました。みんなカルガモの母子を自分の孫のような気持ちで話していました。「かわいいね!」の連発です。見ず知らずの熟年同士がカルガモの母子の話と自分の孫の話が弾んであっという間の楽しい1時間でした。

(カルガモはメスが子育て中は、オスはオスだけの集団で生活するそうです)(2003・6・12)

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