アンドレの「デジカメで気ままにエッセイ」No.49

“子供からの手紙”

この手紙は今年33歳の長男が6,7歳の頃に父の日に私にプレゼン トしてくれた手紙です。3人の子供達が幼稚園から小学校の頃に は、親の誕生日や父の日、母の日などにこうして毎年必ず手紙をプ レゼントしてくれました。この時の子供達の手紙は私の宝物として パソコンに全て保存されています。皆さんのお宅でも子供さんのこ うした思い出はきっとあるでしょうね。

25年ほど経った今、こうして再び見てみると、今は一児の父親と なった息子や、娘達の成長した過程や、当時の思い出が懐かしく 甦ってきます。子供の手紙や絵は、純粋な心の中がそのまま現れて いてとても美しいですね。

子供はみんな生まれた時はこんなに純粋で美しい心を持っているの です。生まれた時から心の曲がった悪い子供などいる筈がありませ ん。しかし、この頃の新聞やテレビでは少年が児童を殺したり、少 女を誘拐して監禁した青年の事件など、毎日のように暗いニュース が報道されています。 生まれた時は純粋で美しい心が、その後の家庭環境や親の育て方で こんなにも人間の心は変わってしまうという事です。

どうしてこのような子供が出来てしまうのか、その大きな原因の一 つは核家族化と少子化ではないでしょうか。 このような事件を起こした少年や青年に共通している事は、家庭の 中で家族のコミュニケーションが少ないと言う事です。両親は共働 きで家にいない。兄弟がいないので話し相手がいない。こういう子 供は友達も作れない。他人との付き合い方、接し方の訓練が出来な いまま大人になってしまうのです。

昔はお爺ちゃんがいて、お婆ちゃんがいて、お父さんは仕事で家に いなくても、お母さんがしっかり家庭を守っていて、兄弟が4〜5 人いて、兄弟喧嘩もして、毎日ワイワイ賑やな中で、自然と人との コミュニケーションの仕方が身に付いたのです。経済的には貧し かったけれど心は豊かでした。

我が家の子供達は、何処の家庭でもあるように、反抗期の時など途 中ではいろいろあったけれど、結果的には皆お陰で真っ直ぐに成長 してくれました。孫が生まれた今は、今度は孫が無事、道を外れる ことなく成長してくれるか心配です。(2003・12・6)

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