アンドレの「デジカメで気ままにエッセイ」No.45

“木の葉の美術館”

(我が家の庭や愛犬の散歩道で見つけた紅葉)


小さな木の葉の中に限りなく大きな宇宙が広がっています。小さく ても大きくても同じくらい密度の濃い物語があります。初々しい若 葉の頃、虫に食われたり、病気になったり、枯れちゃったり、葉っ ぱは何も語りはしないけど、一枚一枚の葉は確かにそれぞれ物語っ ています。・・・・・群馬直美著「木の葉の美術館」より・・・・ ・

世の中には色々な物に興味を持つ人がいるものです。図書館で出 会った「木の葉の美術館」というタイトルの、木の葉ばかりを集め たり、木の葉の絵ばかりを描いてエッセイを書いている女性がいま した。

確かに花も美しいけれど、秋になると木の葉も花に劣らず美しく変 身します。誰でも子供の頃、落ち葉を拾って遊んだ思い出がきっと あるはずです。家の周りでいくらでも集める事が出来ます。サク ラ、イチョウ、カキ、カエデ、クスノキ、ハナミズキ、ナンキンハ ゼ・・・・・・・・。

手に取ってよく見て御覧なさい。なんて美しい色、美しい姿、複雑 に入り組んだ葉脈の迷路、虫食いの跡までアートに見えてしまいま す。小さな木の葉に託された沢山のメッセージ、神様が地球に寄せ た木の葉の葉書、こんなに美しい木の葉を掃き寄せてゴミと一緒に 直ぐに捨ててしまうなんて、なんて可愛そうな事をしてしまってい たのでしょう。

野山の草木が美しい紅葉になるには条件があります。 (1)晴天が続くこと。(2)その割には温度が上がらないこと。 (3)土壌中に燐酸が少ないこと。(4)土壌中に銅が存在するこ と。・・・・だそうですが、(1)と(2)は気象条件ですから毎年 変わります。つまりお天気次第という事です。

それにしても、今年の夏は毎日雨ばかりの異常な冷夏、反対に9月 には入ってからの異常な残暑で、11月と言うのに今日も汗ばむよ うな暑さでした。秋の紅葉はどうなるのか心配しましたが、11月 初旬に奥三河地方にドライブに出かけたら結構良い色に色づいてい て安心しました。この日はお客の接待ドライブで自由に写真が撮れ なかったのが残念。今年は予定がいっぱいでなかなかゆっくり紅葉 の写真取材に行けないけれど、一日でいいから何とか何処かへ行っ てみたいものです。(2003・11・8)

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