アンドレの「デジカメで気ままにエッセイ」No.12

2足の“HUSHPUPPIES”

私の愛用の2足のスウェードの靴。左の茶色は私が結婚する前から履いていますから、もう35年以上もはき続けていますが、未だに現役を務めています。とても気に入って10年程してから同じタイプの右の黒を買ってから、こちらも既に25年以上は履き続けていることになります。“HUSHPUPPIES”という商品名のこの靴は今でもデパートや高級靴店で定番の人気商品ですが、こんなに寿命の長い人気商品も珍しいですね。この靴のメーカーは「大塚製靴(株)」という、創業明治5年の老舗の靴屋さんです。確か皇室御用達の靴屋さんです。

特に茶色の靴はハイキングに履いたり、雨の日も履いたり、可なり過酷に履いていますが、流石に色は汚れていますが、全く型崩れが無く、底も年数の割には尽きてなく、履き心地も変わりなく、私とこの靴のどちらが長生きするか楽しみです。人間で言えば「金さん、銀さん」みたいな靴です。

私は若い時から左足小指の魚の目が痛くて、「如何に魚の目に優しい靴を選ぶか」が靴選びの大きな課題でした。魚の目は取っても削っても、すぐにまた出来てきます。40年以上いろいろな革靴を履いてきた結論が大塚製靴の靴でした。皮の素材の品質の良さ、作りの丁寧さ、何年履いても型崩れしない丈夫さ、厭きの来ないオーソドックスなスタイル、そして履き心地のよさ、全てに於いて私の評価は100パーセント。そしてこの靴だけは魚の目が痛くないのです。そして、私の持っている靴の80パーセント以上は大塚製靴の靴になっていました。

(お断りしておきますが、私は大塚製靴からは一銭もいただいていません)(2003・3・14)

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