42:遠州灘海岸の防風林(南・西区)

御前崎から愛知県境まで続く約70kmの遠州灘海岸の帯状に連なる松林群。遠州灘の強風と飛砂の被害から人々の暮らしを守ってきた松林です。天竜川から供給される砂が、冬季の強い季節風により内陸に吹き上げられ畑を埋めるため、天正(1573〜1591)の頃から農民が防風林の造成を始めました。明治30年から静岡県独特の造成方法により、海岸に対して斜めの列状松林群の造成が進み、現在では広大な松林として農地や住宅を飛砂などの被害から守っています。近年では行政だけでなく、地域住民のボランティアによる松林の育成や、環境保全活動が行われています。(2010・4・17)